フランス人留学生NINA、彼女の日本での生活も残り1か月となった。
彼女にはどうしても行きたい場所があって、
そのうちの一つは広島だった。
何とか時間を作って、名古屋発の始発に乗って広島に旅した。
朝、示し合わせたように4時に起きた私たち。
いつものように、
ゆで卵
カットフルーツのヨーグルト
豆から挽いたコーヒー
の朝食をして
さぁ 出発
始発の新幹線に、こんなに人が多いとは知らなかった。
家族連れ、スーツのサラリーマン、女子旅、
それぞれの理由で新幹線は埋まっていた。
彼女の広島での一番の目的は、
平和記念公園
電車に揺られ、
平和記念公園前までやってきました。
公園をゆっくり歩きながら、解説に目を通し写真を撮りながらの散歩
梅雨だというのに晴天の素晴らしい広島の朝
彼女はインターネットで調べていた情報をもとに確かな足取りで公園を歩いた。
あくまで付き添う形で、彼女の気の向くままの道のりを後からついていった。
17歳の彼女。
平和記念資料館に行くことはもう一つの目的だったようだ。
私にとっては二度目の経験だったため、彼女には英語での説明レコーダーをレンタルしてあげて、私は川辺のカフェで待っているからと伝え、彼女と別れた。
彼女には、1時間でも2時間でも好きなだけ過ごしたらいいよ。私の事は気にせず満足するまで過ごせばいいからと伝えた。
一人 カフェで過ごすこと1時間30分
彼女の第一声はこうだった。
NINA:待たせてごめんね。もっと見たかったのだけど・・・。
私:私の事なら気にせずもっと時間とっても良かったのよ。
NINA:B1の階の遺品や言葉が悲しすぎて、これ以上はあの場所にはいられなかったの。またいつか戻ってくるから大丈夫。
私:そうね。そんな気持ちになることは分かっていたから、この川辺の明るいカフェで待ち合わせすることにしたのよ。
この後、オレンジジュースを飲みながら原発の話、クリーンエネルギーの話。人は過ちから何を学ぶべきか?など重めの話をした。
私:さぁ、これからどうする?
NINA:お好み焼き食べたい!
私:オッケー、じゃあ、広島で一番おいしいお好み焼き屋さんにいこうか?
NINA:やったー
17歳の彼女は、大人と子供を行ったり来たりしながら、ものすごいスピードで何もかもを吸収している。